血統理論を知る
血統理論を詳しく解説します!

「競馬はブラッドスポーツ」という言葉にもあるように、競走馬の生産から馬券の予想に至るまで大きな要素を占めるのが「血統」。
馬券の的中率を上げるためだけでなく、より深く競馬のドラマを楽しむためにも学んでおいて損はありません。
今回は血統がどんな物か、またそれをどのように馬券購入に繋げていけば良いかについて詳しく解説していきます。

血統の重要性!? 詳しく説明します

血統の重要性

より速く走れる馬を生産するためにどうしたらいいか?
その答えの一つが血統です。
馬に限らず、生き物というのは自身の特徴をその子供たちに引き継いでいくもの。
そこでかつてのホースマンたちは
「高い競走能力を持つ父、母の能力を遺伝させて、より素晴らしいサラブレッドを作ろう」
と考え、有力なサラブレッド同士を配合して多くの子を作ってきたのです。

もちろん、競走馬の能力は父母の実績だけでは決まりません。
たとえば、現役時代にまったく活躍できず、出走する事すらままならなかった牝馬が、後にG1馬を輩出した事例は数多くあります。
逆に、現役中に大活躍した牡馬が、種馬としては結果を残せず供用停止(種牡馬を引退し、別の余生を送る事)になってしまうケースも珍しくありません。

そこで先人たちは、父や母の強さを見るだけではない、より複雑な血統理論を構築していきました。
生産者は、三世代以上に渡る先祖の血やその組み合わせを評価するために、
・父方の家系を重視する「サイアーライン」
・父母の血の相性を見る「ニックス」
・近親交配の影響の強さを表す「血量」
などの理論を生み出し、それらを考慮しながら自分の種牡馬、種牝馬を組み合わせるようになったのです。
我々ファンもまた、そうした血統について学ぶことで、
「この馬はダートが初めてだけれど、血統からすると適性があるかもしれないな…」と予想に役立てる事が出来ます。

血統予想の活用方法 各系統・特徴

血統予想の活用方法

「府中に強いトニービン産駒」などの格言に表れるように、多くの場合、同じ種牡馬を父にもつ競争馬には共通の特長が表れます。
出馬表に記載されている、出走馬の父や母の情報をうまく活かせば、それだけで馬券の的中率を高めることが出来るのです。
また、父母から更に先祖をたどり「系統」と呼ばれる血統の連なりを見れば、競走馬の隠れた才能を見つけ出して大穴を的中させることも夢ではありません。

それでは、代表的な種牡馬や、彼らが連なる系統にそれぞれどのような特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。

血統の根幹 基礎知識を予想に活かそう

血統の基礎知識を競馬予想に活かす

サラブレッドの「父の父のそのまた父」を遡っていくと、最終的には3頭の馬にたどり着きます。

ダーレーアラビアン
バイアリーターク
ゴドルフィンアラビアン

この三頭の馬を三大始祖と呼びますが、彼らのような優秀な種牡馬の子孫たちを、まとめて一つの系統として扱うことがあります。
たとえば、ダーレーアラビアンを先祖に持つ馬たちはダーレーアラビアン系、というわけです。

今現在日本競馬で活躍している競走馬は、三大始祖から何世代もかけて派生した4つの系統に分かれており、それぞれ能力に特徴を持っています。
ここでは、4つの系統と、それぞれの系統に属する代表的な種牡馬をいくつかピックアップしました。
産駒の能力についても紹介しますので、ぜひ予想に役立ててください。

ノーザンダンサー系道悪に強い。短距離~中距離で活躍し、長距離が弱点

ノーザンダンサー系
道悪に強い。短距離~中距離で活躍し、長距離が弱点

ノーザンダンサー系の名馬としては日本種牡馬として大活躍したノーザンテーストを始め、モガミやメジロライアン、マルゼンスキー、フサイチコンコルドなどがいます。
近年の代表的な種牡馬としては、クロフネが挙げられるでしょう。

雨や雪など悪天候での荒れた馬場状態を難なくこなす道悪の強さが特徴で、ダートでも力を発揮できる馬が数多くいます。
長距離は苦手とする馬が多いため、短距離~クラシックまでのレースでチェックしたい血統です。

クロフネ産駒の特徴・傾向 ・札幌・函館競馬場の芝コースで一時は勝率16%という圧倒的な強さを発揮。
 苦手な競馬場は新潟・福島
・ダートでは中山、京都、阪神に強く、東京およびローカルの競馬場は不得手
・左回りのコースが苦手
・距離適性は芝の場合1200~1600m、ダートの場合は1200~2000m
・重馬場や稍重は得意としているが、不良馬場は苦手

クロフネ産駒の血統予想必勝法 クロフネ産駒の特徴を活かした馬券購入法は、やはり高い勝率を誇る札幌・函館競馬場出走時。
ここで人気薄であれば高配当が狙えるため、確実に押さえておきたいところ。
基本的に短めの距離で活躍する産駒が多いので、今までクラシック戦線だったがマイラーに転向などという時も狙い目。

ナスルーラ系高いスピード能力を発揮できる系統

ナスルーラ系
高いスピード能力を発揮できる系統

テスコボーイやトニービン、ブライアンズタイムなど、日本の種牡馬として大活躍した馬が揃う。
ナスルーラ系を代表する種牡馬としては、他にもタマモクロスやサクラバクシンオー、近年ではジャングルポケットなど。

ジャングルポケット産駒の特徴・傾向 ・芝を得意とし、ダートコースは若干勝率が下がる。
・得意な競馬場は中山。東京や京都でも好成績。
・距離はクラシックディスタンスが得意、とくに2200m以上では勝率9%を誇る。
・芝コースなら良馬場である程好成績を残す、不良・重馬場は苦手。

ジャングルポケット産駒の血統予想必勝法 苦手なレースで人気を落とした直後が狙い目。
・ダートで連敗後に芝レース出走
・他の競馬場で大敗した後に中山出走
・2000m以下で負けていたが2200m以上に出走
などの機会に高配当が狙える可能性が高い。

ネイティブダンサー系 ダート巧者が揃う

ネイティブダンサー系
ダート巧者が揃う

ネイティブダンサー系の特徴は何といってもダートの活躍馬が多い事。
並外れたパワーを持つため、開幕週の良馬場などでも積極的に狙っていける系統です。
活躍馬にエルコンドルパサーやアドマイヤムーン、キングカメハメハ、オグリキャップなどが挙げられます。

種牡馬として近年活躍を見せているのは、これらの特長に加えて芝の強さも兼ね備えたキングカメハメハ。
彼は2010年に日本のリーディングサイアーに輝きましたが、これは後述するサンデーサイレンス系に属さない種牡馬としては実に16年ぶりのことでした。

キングカメハメハ産駒の特徴・傾向 ・芝・ダートともにこなせる万能タイプ
・得意な競馬場は中山・阪神。
・距離も得意、不得意なく万能。短距離~長距離まで活躍する産駒が出ている。
・スローペースになると勝率が高くなるため逃げ馬がいないレースは狙い目。

キングカメハメハ産駒の血統予想必勝法 距離、馬場ともに万能で苦手な条件は無い。
狙いどころとしてはスローペースになりそうなレースや、あるいは中山・阪神以外の競馬場で勝てずに人気を落としてからの中山・阪神での出走。

ターントゥ系の特徴

ターントゥ系の特徴

日本でもっとも隆盛を誇っている系統ですが、そのほとんどがサンデーサイレンスとブライアンズタイムの子孫たち。
どちらも異なる個性があるので、日本ではサンデーサイレンス系とブライアンズタイム系をそれぞれ独立した系統として捉えることが回収率UPの秘訣です。 ここでは、まずブライアンズタイム系の特徴を見ていきましょう。
ブライアンズタイム系の代表馬はナリタブライアン、マヤノトップガン、タニノギムレット、シルクジャスティスなどです。

ブライアンズタイム産駒の特徴・傾向 ・中距離以上で活躍する産駒が多い
・芝・ダート万能だが、どちらかと言えばダートで成績を上げる馬が多い
・使われながら調子を上げていくタイプが多く、鉄砲は利かない。

サンデーサイレンス系

サンデーサイレンス系

1995年から2007年にかけて13年連続でリーディングサイアーを獲得し、日本を代表する種牡馬となったサンデーサイレンス。
その系統に属する代表馬にはディープインパクト、スペシャルウィーク、ステイゴールド、ハーツクライなどがいますが、彼らやその産駒の特長といえば何と言っても気性の激しさ。
その激しさがそのまま勝負根性の高さにも繋がっており、短距離から長距離まで多数の活躍馬を輩出しました。
ここでは代表的なサンデーサイレンス系種牡馬を3頭紹介していきます。

ディープインパクト産駒の特徴と傾向 ・パワーよりもスピード型の産駒が多い
・東京・京都競馬場に強く、中山・阪神などの急坂を苦手とする。
・短距離の活躍馬は少なく、マイル以上の距離が狙い目
・芝が得意、ダートは不得手。

ディープインパクト産駒の血統予想必勝法 ・中山・阪神での連敗後に東京・京都のレースに出走する場合に高配当を見込める。

ステイゴールド産駒の特徴と傾向 ・パワータイプの種牡馬で、とくに芝の不良馬場、重馬場には無類の強さを発揮する。
・晩成タイプの産駒が多く、古馬になってからの活躍に期待が出来る。
・ダートは苦手 稍重も苦手なので注意。
・叩き良化タイプ、休み明けは弱い。

ステイゴールド産駒の血統予想必勝法 不良馬場、重馬場でのステイゴールド産駒は買い。
稍重でも人気になる事が多いが実は苦手としている為要注意。

ハーツクライ産駒の特徴と傾向 ・雨の重馬場、不良馬場は◎ 加速力が無いが、スピード勝負にならなければ有利。
・中山競馬場、阪神競馬場が得意なパワー型。
・中・長距離に強い。
・芝・ダート万能タイプ。

ハーツクライ産駒の血統予想必勝法 雨が降っている日がとくに狙い目。
また、サンデーサイレンス系の中では数少ないダートもこなせるタイプだがあまり知られておらず、人気が下がり気味になる傾向が出ているので、ダートレースでも積極的に狙っていきたい。

血統予想を取り入れる事で馬券の回収率も上がり、また応援していた馬の子孫達が脈々とその血を受け継いで活躍する姿に、感動出来る機会も増えるのではないかと思います。

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