
スプリント実績十分のシュウジやネロも、昨年の勝ち馬ブランボヌールも、
直近の成績から絶対の存在とは言えないわよね。
勢い十分な3歳馬の台頭もありそうだから…
混戦ムードの漂う一戦って感じがするわ。
スプリンターズステークスの前哨戦にあると同時に、サマースプリントシリーズの対象でもある今回のレース、どの陣営も
中途半端な仕上げでは望まないと思うから、
手に汗握るアツい勝負が期待できそうよ!
まずは出走馬を見てちょうだい。
次に、月曜日に出したデータを振り返っておくわね。
【前走着順別成績】
「前走1着」>「前走2着」>「前走3着」の順番で好走確率が高い
【前走距離別成績】
連対馬の過半数以上を輩出している「前走1200m組」を狙っておけば大丈夫
ただ、「前走1600m組」にも要注意
【前走クラス別成績】
群を抜いて成績が良いのが「前走G3組」
【脚質別成績】
位置取りの優位性を確保できる逃げ馬〜先行馬が狙い目
【年齢別成績】
「4歳馬」と「5歳馬」の成績がいい
【当日人気別成績】
好走確率で見たときに1〜2番人気馬の成績が抜けている
【枠順別成績】
枠順による有利不利はない
こんな感じだったわよね。
ここからは更に深く掘り下げていこうかしら!
【注目ポイント1】
“洋芝適性が重要!”
競馬ファンなら「
洋芝」って言葉は聞いた事あるかもしれないけど、そもそも
洋芝がなんなのか知っている人は少ないと思うわ。
要するに国産じゃなくて外国産の芝なんだけど、札幌競馬場の芝はケンタッキー・ブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクという3種類が混生した
100%洋芝コースなの。
日本の競馬場ではほとんど使われていないから、
この芝を得意・不得意とする馬は見分けやすい傾向があるのよね。
で、札幌で開催される『キーンランドカップ』でも
洋芝適性が結果に大きく反映されているの。
過去10年で馬券に絡んだ30頭のうち21頭は“
前年以降に開催された洋芝1200m戦(1600万下クラス以上)で連対経験があった”
▼
前年以降に開催された洋芝1200m戦(1600万下クラス以上)での連対経験の有無
あり(9-6-6-41)
勝率14.5%
連対率24.2%
複勝率33.9%
なし(1-4-4-84)
勝率1.1%
連対率5.4%
複勝率9.7%
勝率なんかは特に顕著だけど、これは
相当重要なデータになると思うわ。
【前年以降に開催された洋芝1200m戦(1600万下クラス以上)で連対経験があった馬】
・イッテツ
・エポワス
・シュウジ
・ソルヴェイグ
・ヒルノデイバロー
・フミノムーン
・ブランボヌール
・モンドキャンノ
・ライトフェアリー
【注目ポイント2】
“サマースプリントシリーズの実績に注目!”
過去10年で馬券に絡んだ30頭のうち17頭は“
前年以降に開催されたサマースプリントシリーズ対象レースで連対経験があった”
▼前年以降に開催されたサマースプリントシリーズ対象レースでの連対経験の有無
あり(6-5-6-18)
勝率17.1%
連対率31.4%
複勝率48.6%
なし(4-5-4-107)
勝率3.3%
連対率7.5%
複勝率10.8%
好走確率が段違いなのが分かるわね。
前年以降に開催されたサマースプリントシリーズ対象レースで連対経験があった馬の、
約2頭に1頭は馬券に絡んでいるから該当馬には注意が必要よ!
【前年以降に開催されたサマースプリントシリーズ対象レースで連対経験があった馬】
・シュウジ
・ソルヴェイグ
・ネロ
・ブランボヌール
この
4頭は要注意ね。
これらをもとに、私の印を発表するわね。
◎シュウジ
○ソルヴェイグ
▲メイソンジュニア
△イッテツ
△ブランボヌール
☆
ネロ
それじゃ、1頭ずつ触れていくわ。
シュウジ (牡4)
【前走:函館スプリントステークス(G3)10着(2番人気)】
まず、7月〜8月の夏競馬で連対を外したことがない、暑さに強い
完全なる夏馬ね。
「行ってパッタリという競馬が続いているから、今度はためる競馬をさせる」と須貝調教師がハッキリ発言しているから、今回は
ぶっつけ本番での脚質転換になりそうで正直不安…。
ただ、よくよく考えたら重賞を初めて勝った『小倉2歳ステークス』も、イスラボニータや全盛期のフィエロ相手に勝った『阪神カップ』も、
末脚を活かした差し切りだったわね。
なので、
今回の作戦は吉と出る可能性が高いかも。
しかも、手綱は世界一のジョッキー・モレイラ騎手だから、そもそも不安なんかないかもしれないわ。
能力全開なら間違いなくこの馬が一番強いと思うから、普通に本命ね。
ソルヴェイグ (牝4)
【前走:ヴィクトリアマイル(G1)5着(9番人気)】
月曜日にも伝えたとおり、
注意が必要な「前走1600m組」で、前走が「G1」、相性のいい「4歳馬」、先行・逃げができる馬。
加えて注目ポイントで挙げた
「洋芝適性」と「サマースプリントシリーズの実績」を兼ね備えている馬だから、これだけでも
買い条件満載じゃないかしら。
陣営も「賞金的にもスプリンターズステークスは出られるか怪しいので、ここは結果を!」と、
本気度100%って感じだったわ。
『高松宮記念』も『ヴィクトリアマイル』も
雨の影響でノメってしまったのが敗因だから、
不安要素のない今回は勝ち負けに絡んできそうね。
メイソンジュニア(牡3)
【前走:CBC賞(G3)12着(10番人気)】
Mayson(メイソン)産駒で、母父American Post(アメリカンポスト)と
馴染みのまったくにない血統…。
ダートの交流G1で掲示板を確保したり、1400mや1600mの中央重賞で馬券に絡んだり、
特徴も掴みづらい…。
それでも
なんだか期待したくなる馬なのよね(笑)
「こっちの環境にも慣れて落ち着いてきた。洋芝は合うと思って連れてきた。スムーズな競馬ができれば」と、これは陣営のコメント。
前走後はしばらく北海道に滞在しているんだけど、この
レースを狙い打ちしているかのような前向きな発言とも受け取れるわよね。
スプリント適性は間違いないし、巻き返し濃厚を思わせるコメントの後押しもあるから、今回は色気を出して積極的に狙ってみたいわ。
イッテツ(牡5)
【前走:UHB賞(OP特別)1着(3番人気)】
常識破りの“
火曜日追い切り”で驚かせてくれた馬よね(笑)
ムチが入ってなかったから軽い追い切りにも映ったけど、
実際はムチが必要ないぐらいの行きっぷりだったらしいの。
問題はナシ、状態は間違いなく良さそうね。
「前走1着」「前走1200m」「先行馬」「5歳馬」と、
データ面からの後押しはもちろん、洋芝も大得意。
充実一途、メキメキ成長中で、今回は叩き2戦目!
好走条件がこれでもかってぐらい揃っているから、絶対に馬券からは外せないわね。
ブランボヌール(牝4)
【前走:函館スプリントステークス(G3)9着(5番人気)】
洋芝適性やサマースプリントシリーズの実績で急浮上した馬だわ。
でも、昨年の勝ち馬なんだし、急浮上って言ったら失礼かもしれないわね。
1週前追い切りの時点から素晴らしい動きを披露していたように、
北海道はそうとう水が合うって感じの馬よね。
カイ食いもすこぶる良くて、調子もうなぎ上りみたいよ。
直近の成績は度外視しても大丈夫な感じがしてきたわ。
まぁ、
能力でいったら重賞級の馬だから無視はできないわよね。
少しでも人気にならなければ嬉しいわ。
秋のG1に向けてもすごく重要な「キーンランドカップ」。
裏付けのある実績が十分であるにも関わらず不当に人気を落としている、エビコが目をつけたそんな穴馬とは…
ネロ(牡6)
【前走:アイビスサマーダッシュ(G3)10着(3番人気)】
普通に強い馬だと思うけど、
人気はやっぱりなさそうよね〜。
今週末は「ワールドオールスタージョッキーズ」が開催されるから、地方からも素晴らしいジョッキーが中央競馬に参戦するんだけど、なんとネロには
船橋の中野省吾騎手が騎乗するの。
一言で説明すると「
南関東のホープ」って感じの騎手。
厳しい発言が多い馬主の西山さんにすら「中野騎手に決めたのなら素直に期待します」と言わしめる、それだけの
実力がある若者なのよね。
1度スランプに入ってしまった実績馬を復活させるきっかけって、外国人騎手だったり、地方出身の騎手だったり、腕っぷしの強い騎手が跨った場合も多いから、ネロも
今回復活の可能性が高いと感じているわ。
人気はなければないほどいいわね。