
秋のG1開催の谷間の重賞として行われているアルゼンチン共和国杯。
過去10年で連対した馬を見ると、その後G1制覇をしたり連対した馬が結構な数いるのよ。
2007年1着:アドマイヤジュピタ
(’08天皇賞・春)
2008年1着:スクローンヒーロー
(’08ジャパンカップ)
2008年2着:ジャガーメイル
(’10天皇賞・春)
2009年2着:アーネストリー
(’11宝塚記念)
2010年1着:トーセンジョーダン
(’11天皇賞・秋)
2014年1着:フェイムゲーム
(’15天皇賞・春2着)
2015年1着:ゴールドアクター
(’15有馬記念)
そうそうたる顔ぶれなんだけど、
これらの馬のほとんどはアルゼンチン共和国杯で4番人気以内の支持を受けていたのよ。
このレースで人気になって連に絡むという事は、その後のG1でも警戒しなければいけない馬と言うのが言えるわ。
今年のこのレースの見どころを軽く話すわ。
まず注目なのは天皇賞(春)で3着に入った
シュヴァルグラン。
姉にはヴィクトリアマイルを勝ったヴィルシーナ、妹には秋華賞を勝ったヴィブロスと、
血統的にはこの馬もG1を勝てるポテンシャルは持っているはず。
父がディープインパクトからハーツクライに変わって長距離が向いているし、今後G1を勝つために、ここは是が非でも勝ちたいわ。
そのシュヴァルグランと同じ馬主・同じ厩舎で同門対決になるのが1つ年上の
ヴォルシェーブ。
重賞タイトルこそないけど、長期休養明けでもしっかり結果を残しているし、同門の先輩として意地は見せたいでしょうね。
その他では、重賞勝ち馬の復活も見どころの一つね。
特に2014年の日本ダービーを勝った
ワンアンドオンリーじゃないかしら。
あの奇跡のダービーから長いスランプが続いているけど実績的にはまだまだ怖い存在であるのは変わりないわね。
と、G1の谷間にしては見どころ満載のレースよ!
月曜日に、「このレースは荒れにくい」と言ったけど、実は私には見えているのよ。
実績馬に隠れているけど、このレースでとっておきの穴馬が。
これはね・・・後ほどビシッと教えるから楽しみに待っていてちょうだい。
「こら!早く穴馬を教えろーーー」って声も多く飛んでいることだし、そろそろ予想に入っていこうかしら。
まず、今年の出走馬の枠順を見てちょうだい。
最終的には15頭になったわ。
とは言え、メンバー的には揃った印象だし面白そうね。
ここで、月曜日に出したデータを今一度おさらいするわ。
【前走クラス別成績】
馬券に多く絡んでいるのは前走G2・1600万組
【前走着順別成績】
前走掲示板外の馬の巻き返しも見受けられる
【前走人気別成績】
勝ち馬は前走5番人気以内の支持
しっかり覚えておきなさいよ!!
それじゃ、ここからは新しいデータを使ってアルゼンチン共和国杯をさらに分析していくわ。
以下のデータは過去10年分のものになるわ。
最初は、人気別成績
毎度の事だけど太線以下に注目よ。
1着・2着の馬は、ほぼ当日に人気が5番人気以内の馬だったわ。
このせいで波乱が少ないわけね。
ただ、3着に入った馬を見ると6番人気〜9番人気の馬が半分の5頭も入っているから、穴馬として狙うならこの範囲の馬になるわね。
10番人気以下も3頭馬券に絡んでいて確率的には高くはないけど、さらに高配当を狙うならこの辺りの馬も狙うのもアリね。
以下が私の予想した人気よ。
1番人気:シュヴァルグラン
2番人気:ヴォルシェーブ
3番人気:アルバート
4番人気:モンドインテロ
5番人気:フェイムゲーム
6番人気:クリールカイザー
7番人気:ワンアンドオンリー
8番人気:レコンダイト
9番人気:トレジャーマップ
10番人気:ショウナンバッハ
11番人気:ムスカテール
12番人気:プレストウィック
13番人気:マイネルメダリスト
14番人気:コスモロビン
15番人気:フェスティヴイェル
次は、年齢別成績
年齢別成績を見るとすごく顕著な数字が出ていて、4歳馬が圧倒的に強いレースなのよ。
勝ち馬の中心は4歳馬で間違いないんだけど、2着・3着に目を向けると6歳以下も馬券に絡んでいるから、手広く押さえる必要がありそうね。
【4歳】
・シュヴァルグラン
・モンドインテロ
【5歳】
・アルバート
・ヴォルシェーブ
・ショウナンバッハ
・トレジャーマップ
・ハギノハイブリッド
・フェスティヴイェル
・プレストウィック
・ワンアンドオンリー
【6歳】
・トルークマクト
・フェイムゲーム
・レコンダイト
・ワールドレーヴ
【7歳以上】
・クリールカイザー(7歳)
・コスモロビン(8歳)
・マイネルメダリスト(8歳)
・ムスカテール(8歳)
最後は、斤量別成績
斤量別成績を見ると、軽斤量馬にとっては厳しいレースと言えるわ。
力のある馬がそれなりのハンデを課されても結果を残すのがこのレースの特徴と言えるわ。
じゃ、55.5キロ以上で
1番勝っている斤量は何キロかと言えばそれは“56㎏”で3勝なの。
次いで、57キロ、57.5キロで2勝。
ちなみに、58キロを超える馬の勝ち鞍は0。
特に58キロの成績は【0-1-1-8】とあまりいい数字とは言えないわ。
【51㎏〜53㎏】
・トレジャーマップ(51㎏)
・トルークマクト(52㎏)
・ワールドレーヴ(52㎏)
・コスモロビン(53㎏)
【53.5㎏〜55㎏】
・ショウナンバッハ(54㎏)
・フェスティヴイェル(54㎏)
・プレストウィック(54㎏)
・マイネルメダリスト(54㎏)
・ヴォルシェーブ(55㎏)
・レコンダイト(55㎏)
【55.5㎏〜59㎏】
・ハギノハイブリッド(56.5㎏)
・モンドインテロ(56.5㎏)
・アルバート(57㎏)
・クリールカイザー(57㎏)
・ムスカテール(57㎏)
・シュバヴァルグラン(58㎏)
・フェイムゲーム(58㎏)
・ワンアンドオンリー(58㎏)
それじゃ、これまで出したデータをまとめるわよ。
【前走クラス別成績】
馬券に多く絡んでいるのは前走G2・1600万組
【前走着順別成績】
前走掲示板外の馬の巻き返しも見受けられる
【前走人気別成績】
勝ち馬は前走5番人気以内の支持
【人気別成績】
連対馬のほとんどが5番人気以内
【年齢別成績】
4歳馬が強いレース
【斤量別成績】
55.5㎏~57㎏が最多の5勝
これらのデータと各馬のレース内容を踏まえた私の印を教えるわ。
◎モンドインテロ
◯レコンダイト
▲プレストウィック
△シュヴァルグラン
△アルバート
☆
ワンアンドオンリー
それじゃ、1頭ずつ触れていくわ。
モンドインテロ(4歳)
【前走:札幌日経オープン(OP)1着(1番人気)】
これまで11戦して掲示板を外したのは2月のダイヤモンドステークスのみと安定した走りを見せているこの馬。
ダイヤモンドステークスは不良馬場と、この馬にとって決してベストな条件ではなかった中で6着なら上々だと思うわ。
3走前のメトロポリタンステークスでは、小頭数を後方から差し切ったように決め手は一級品、2走前の目黒記念でも5着と差のないレースをしていることからこのメンバーに入っても引けは取らないわ。
このレースに強い4歳馬だし、決めて勝負なら上位争いは十分可能よ!

レコンダイト(6歳)
【前走:アイルランドトロフィー(OP)8着(6番人気)】
去年と今年の目黒記念で掲示板に乗ったこの舞台に実績のあるこの馬。
アルゼンチン共和国杯には去年も出走して10着と負けたんだけど、この時は重馬場と言うのが凡走した1番の要因ね。
良馬場で行われた3走前の目黒記念では、中団からしっかり伸びて勝ち馬から0.2差の4着。
前走、前々走と前に位置した分、末脚が鈍くなっているから脚を溜めるレースをすれば良馬場で望める今回は期待出来るわ。
プレストウィック(5歳)
【前走:丹頂ステークス(OP)4着(2番人気)】
ダートでデビューした馬が、芝の長距離に路線変更したら安定感が増してきて、芝で掲示板を外したのは21戦中たったの4回。
今年の冬から500万→1000万→1600万と着実にステップアップしてきて、初めて挑んだオープンクラスの前走は展開的にも苦しかったけど、間隔が開いたせいで反応がいまいちだったわ。
2600mでも結果を残しているように距離には全く問題はないけど、間隔が2ヶ月開いたのがちょっと気になるわ…。
でも、上位争いに食い込めるだけの力は持っているわ!
シュヴァルグラン(4歳)
【前走:宝塚記念(G1)9着(7番人気)】
去年の札幌の自己条件から着実に力を付けてきたヴィルシーナの弟。
4走前に日経新春杯では、単勝オッズ2倍の支持を集めるもレーヴミストラルに差されて2着。
距離を伸ばして挑んだ3走前の阪神大賞典では、中団からレースを進めて行って34.9の上がりで差し切って重賞初制覇。
その勢いで挑んだ天皇賞(春)では、初めてのトップクラスとのレースになったけど力を発揮して3着。
続く宝塚記念では、スムーズに捌くことが出来ずに9着。
今回は1番人気が濃厚だけど、G1からの参戦はデータ上相性が良くないから、力を認めつつもこの評価ね。
アルバート(5歳)
【前走:天皇賞・春(G1)6着(6番人気)】
去年の夏から秋にかけて4連勝でステイヤーズステークスを制したスタミナ満点の長距離馬。
2走前の日経賞、前走の天皇賞(春)を見るとトップクラスの馬と戦うには力が足りないのは認めざるを得ないと思うけど、この辺りのメンバーなら力的には上位でしょう。
でも今回、天皇賞(春)以来の休み明けとなって、間隔が開きすぎるのは割引せざるを得ないわ。
実績的はある馬だから、紐として押さえておくわ。
抜けた馬がいない今年の15頭。
そんな中、エビコが目を付けたのはあの実績馬。
ワンアンドオンリー(5歳)
【前走:オールカマー(G2)7着(5番人気)】
2014年に日本ダービーを制し、世代の頂点に立ったんだけどその年の神戸新聞杯以降2年も勝ち鞍がなし。
すっかりメッキが剥がれた印象があるけど、父がハーツクライと言うことを考えれば成長力はあると思うから、まだ見限れないと思うんだけど…。
いくらダービー馬とは言え、G1だと厳しいのは百も承知。
ただ、今回はG1には届かないメンバーとの戦いとなれば見直す余地はあるし、期待せずにはいられないわ。
前走のオールカマーも、展開も向かず得意とは言えいない中山で追い込んで来た走りを見ても、衰えたとは思えないの。
かつて、栄光を手にした東京2400mから100mだけ長い今回の舞台なら、再び輝く可能性も十分に考えられるわ。