有馬記念

第50回 有馬記念

2005年と言えば日本の競馬の歴史に新たな金字塔が打ち立てられた年であった。
ディープインパクトがシンボリルドルフ以来21年ぶりでの無敗での3冠を達成した年であった。
その無敗で頂点に上り詰めたディープインパクトがその年の締めくくりに選んだのが

『第50回有馬記念』
であった。

ファン投票はもちろん1位
この時のディープインパクトの関心は競馬界だけのものではなく、世間をも巻き込んで競馬ブームを起こしていた。

つまり、この有馬記念は
“ディープインパクトの、ディープインパクトによる、ディープインパクトのためのレース”であった。

迎え撃つ古馬勢の筆頭は、前年に秋古馬3冠を達成したゼンノロブロイ。
前年の菊花賞馬のデルタブルース。
ジャパンカップでレコード決着を演じたハーツクライ。
その他、タップダンスシチー、リンカーン、スズカマンボなど多彩なメンバーが参戦を表明しており これらの馬たちがディープインパクト相手にどのようなレースを見せるのかが注目されていた。

そして、2005年12月25日。
当日、ディープインパクトの走りを一目見ようと中山競馬場に詰めかけたファンの数は16万人に及んだ。

中山競馬場はもはやディープインパクト一色。
各スポーツ紙、競馬専門紙もディープインパクト一色。
負けるなんて考えられないし想像もしなかった。
それはおそらく見ている方も乗っている方も同じ考えだったのかもしれない。

ディープインパクトが走ると単勝が売れる。
記念馬券に購入するということが頻繁に起き、常に単勝オッズ1倍台の前半であった。
この日の単勝オッズは、

1番人気:ディープインパクト(1.3倍)
2番人気:ゼンノロブロイ(6.8倍)
3番人気:デルタブルース(11.5倍)
4番人気:ハーツクライ(17.1倍)

とその数字が物語るようにもはやディープインパクトが勝つのは必然であった。
競馬に絶対はないがディープインパクトには絶対があると思っていた。

中山競馬場のG1のファンファーレが鳴り響きついに15:25分がやってきた。

ゲートが開き、ディープインパクトはいつも通りゆっくり出た。
ポジションは最後方とディープインパクトにとっては今までと何も変わらなかった。
ただ一頭を除いては…

ハナはタップダンスシチーとオースミハルカが争い、 最初のメインスタンド前ではタップダンスシチーがオースミハルカに3馬身ほどの差を付けてレースを作っていく。
2番手にオースミハルカ。
その後の3番手集団に目をやると疑いたくなるような光景がそこにはあった。

ハーツクライの後ろにマイソールサウンド、オペラシチー、コスモバルク。
中団やや前目の位置にゼンノロブロイ、コイントス、外にリンカーン。
その後ろの集団に、サンライズペガサス、ビッグゴールド、ヘヴンリーロマンス、デルタブルースがおり、 そこから1馬身後方にディープインパクトはいた。
後ろから2頭目の位置にグラスボンバー、シンガリからスズカマンボと言った隊列でレースは流れていった。

タップダンスシチーが作り出したペースは1000m通過が61.5。
その後も、12秒代のラップが軒並み並んでおり流れ的にはタフなものになった。
向う正面でも流れは淡々としており、3コーナーを回りいよいよ勝負所に入っていった。

武豊とディープインパクトは3コーナー過ぎから馬なりで進出を開始する。
馬なりで上がっていったディープインパクトの手応えは完璧に見えた。
そのままこれまで通り突き抜けるとさえ思わせる手応えであった。

しかし、自体は一変する…。

ディープインパクトの伸び脚が明らかに鈍かったのだ。
これまでのレースで見せていた鋭く一瞬で他馬を飲み込むような脚は鳴りを潜めた。
その間にするするとゴールに向かう馬がいた。

終始3・4番手でレースをしていたハーツクライだ。
これまでは終いの脚が持ち味であり前走のジャパンカップも終い34.4の末脚でレコード決着のハナ差の2着であった。
そんなハーツクライをフランス人騎手のクリストフ・ルメールは先行さえた。
ディープインパクトを倒すためにはこれしかない作戦であった。
それが身を結んだのだ。
坂を登ってディープインパクトが猛追をしてきたのだが、それを半馬身凌いでゴール。
クラシックを始め中々G1に手が届かなかった馬が遂に手にしたタイトルだった。

しかし、競馬場内はディープインパクトが負けた事実を受け止められず泣き崩れる者もいた。
つまり、場内はハーツクライの勝利を祝うという空気ではなかったのだ。

「ディープインパクトが負けた・・・」

勝ち馬を称える前に、ディープインパクトが負けた現実を受け入れるのが先であった。
しかし、すぐには出来るものではなかった。

絶対王者の敗北。
シンボリルドルフも越えられなかった壁。
それは、英雄ディープインパクトを以ってしても超えることのできなかった壁だった。

このレースが教えてくれたこと、それは…

『競馬に絶対はない』

第50回有馬記念
1着:ハーツクライ(C.ルメール)
2着:ディープインパクト(武豊)
3着:リンカーン(横山典弘)

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