ファビラスラフイン

ファビラスラフイン

フランス生まれの可愛いfille。
しかし、その性格は勝気な少女であった。

名前の“ラフイン”とは、フランス語で『肉食獣』を表す。
その名前は、競馬という狩るか狩られるかの世界で並み居る牡馬たちを狙うイメージが込められた

その名は…

『ファビラスラフイン』

父のファビュラスダンサーは20世紀最高の種牡馬としての呼び声高いノーザンダンサーの直仔で92年にフランスでリーディングサイアーにも輝いた。
現役時代は主に中距離で活躍をていた。
母はフランス生まれのメルカル。
この2頭から生まれたファビラスラフインは日本で競走馬として走ることが決まり外国産馬としてデビューを迎えるのであった。

栗東の長浜博之厩舎に入厩したファビラスラフインは、遅めのデビューとなった。
その初陣は1996年2月の阪神のダートでの新馬戦であった。
鞍上には藤田伸二を迎えた。
3番人気ではあったが、2着に7馬身差をつける圧勝劇であった。
続くレースは1ヶ月後の500万下の芝の1600m戦であった。
初芝にも関わらず前走同様に2番手からレースを進め終わってみれば5馬身差の圧勝。
勝気な少女ではあったが、その秘めたるスピードは見ているものを凌駕するほどであった。

この時代の外国産馬にはクラシック出走権が与えられておらず、外国産馬は必然的に新設G1のNHKマイルカップに向かうしかなかった。
このファビラスラフインも例外ではなかった。
桜花賞に出ても面白かったはずだが出れないものはしょうがない。

ファビラスラフインはNHKマイルカップの前哨戦のニュージーランドトロフィー4歳ステークスに向かった。
キャリアはわずか2戦だがその2戦で見せた才能は驚くものだった。
重賞戦線で活躍してきた馬を押さえファビラスラフインは1番人気に支持された。
朝日杯2着のエイシンガイモン、アーリントンカップを勝ったスギノハヤカゼ、シンザン記念を勝ったゼネラリストなど強豪がひしめき合っていた。
そんな中で1番人気に支持されたファビラスラフインに見ている方も何かを感じていたのだろう。

馬体重はマイナス10キロと少し心配される数字はあった。
1枠2番からスタートすると果敢にハナに立っていったファビラスラフイン。
直線を向いてその勢いは衰えることなく勝利。
このメンバーでの勝利は価値あるものであった。
これで堂々と本番に向かった。

外国産馬のためのG1としてこの年から創設されたNHKマイルカップ。
その記念すべき第1回目にファビラスラフインは1番人気で挑むこととなった。

16番枠からスタートしたファビラスラフインは2番手からレースを進めていった。
しかし、とんでもない誤算が待ち受けていた。
前が引っ張ったペースは1000m通過が56.7と超ハイペースであった。
ファビラスラフインはこの乱ペースに見事の巻き込まれてしまった。

直線を向いても既に力は残っていなかった。
馬群に飲み込まれていく1番人気。
終わってみれば勝ち馬から離されること2秒と大敗だった。
記念すべき日に名前を刻みこめなかったファビラスラフインは、秋の雪辱を信じていたのだ。

秋の牝馬G1路線にも改革が入り、従来のエリザベス女王杯が古馬に開放されたため、秋華賞が設立された。

1996年10月20日第1回秋華賞。
圧倒的1番人気にはオークスを制したエアグルーヴ。
ファビラスラフインは5番人気という評価であった。
鞍上には先約があった藤田伸二に変わり復帰したばかりの松永幹夫が手綱を取った。

15番枠からスタートしたファビラスラフインは3番手からレースを進めていく。
逃げたシルクスプレンダーが作ったペースは1000mを58.7で通過していくまたもハイペース。
行きたがるファビラスラフインを松永幹夫はしっかりとコントロールしながら走っていた。
後ろにはエアグルーヴがいた。
3コーナー中間地点からエアグルーヴ鞍上の武豊の手が激しく動き出した。
全く動かないエアグルーヴ。

一方のファビラスラフインは直線に入り早くも先頭に立った。
あのハイペースを先団で付いていき最後は1馬身半の差を付けて見事に第1回目の勝ち馬となった。
やはりこの馬の能力は伊達ではなかった。
次走でその力をいかんなく発揮する。

ファビラスラフインが向かったのは世界決戦のジャパンカップ。
この年のジャパンカップには世界から好メンバーが揃っていた。
凱旋門賞を制したエリシオ。
キングジョージを勝ったペンタイヤ。
ブリーダーズカップターフで2着のシングスピールなど過去最強のメンバーと言っても過言ではなかった。

そんな中ファビラスラフインはG1勝ち馬とは言えここでの勝ち負けは厳しいだろうとの評価から7番人気での出走となった。

が、しかし…

レースはカネツクロスが逃げ、エリシオが2番手でファビラスラフインが3番手からレースを進めていく。
そのまま直線に向くと、エリシオとカネツクロスを交わし先頭にファビラスラフインが躍り出た。
馬群の真ん中からシングスピールが伸びてくるが、ファビラスラフインも先頭は譲らない。
そのまま2頭の叩き合いが続き、最後はシングスピールにハナ差で敗れてしまった。
しかし、3歳牝馬のジャパンカップ2着は相当な価値があった。

続く有馬記念に出走するも疲労からか10着と敗れ、その後屈腱炎を発症し引退した。

母親となったファビラスラフインは11頭の子供達を残し、2013年5月11日に20歳でこの世を去った。

自信を持って挑んだNHKマイルカップ。
粉々に砕かれた自信を自らの手で再度引き寄せ世界の舞台で最高に輝いた、 フランスが生んだ競馬界の“ジャンヌダルク”こそ、ファビラスラフインのことである。

ファビラスラフイン
生年月日:1993年4月13日-2013年5月1日
父:Fabulous Dancer
母:Mercalle
戦績:7戦4勝
主な勝ち鞍:'96秋華賞(G1)
調教師:長浜博之
騎手:松永幹夫
馬主:吉田和子
生産者:Mr Raymond le Poder

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